熊坂仁美のNYレポート② ソーシャルメディア最新トレンド

メディアは「読む」「聞く」「観る」から「触る」時代へ——————-

 

ニューヨークで行われたMashable Media Summit、冒頭のキーノートスピーチは、

MashableのCEO、弱冠26歳のPete Cashmore(ピート・カシモア)氏による

「ソーシャルメディアの未来〜2012年トレンド予測」。

ただし、今回はメディア企業にとってのトレンドで、

あくまでデジタルデバイスの話が中心。


キーノートスピーチをするPete Cashmore (Mashable.com より)

 

8つのキートレンドを解説する前に「タッチ」という言葉がメガトレンドになるという話があった。

これまでメディアは読む、聞く、観る、ものだったが、

デバイスやOSの発達により、「触る」時代になったということだ。

 

以下、Mashableが予測する、2012年に来る8つのトレンド。

1.ニュースアグリゲーションアプリ
フリップボード、PULSEなど、ニュース等のコンテンツを自分用に表示をカスタマイズできるアプリ

2.雑誌アプリ
AdobeのDIgital Publishing Suite を使うことで簡単にタブレット用デジタル雑誌に。
Glamour, Wired誌 などの雑誌がすでに利用している。
ビジネスモデル:購読料
アップルのNewsstandで一カ所に購読雑誌をまとめられる

3.iPad以外のタブレット

200ドル以下のキンドルファイアは明らかにiPadの好敵手になる。
ほかnook color2(バーンズ&ノーブルのタブレット)など

4.ソーシャルジェスチャー

先日Facebookが発表した新しいソーシャルアプリは、「スムーズなシェア」。
いいね!なしに行動がすべてシェアされる。
ソーシャルリーダーアプリ(ワシントンポスト、WSJソーシャル The Dailyなど)
問題点:プライバシーのリスク。

5.どこでも観られるテレビ(TV Everywhere)
Dish Network  
タイムワーナー+コムキャスト、CNNなどがすでに行っている。

6.セカンドスクリーン

テレビを見ている間にiPadなどのデバイスでアクションをする傾向が強まる。
テレビや映画に加え、デジタルデバイスのアプリで「ボーナスコンテンツ」をゲットしたり、
テレビの内容のさらに詳しい情報を得られる。
Disney Second screen apps
NBC Live 

7.テレビ+映画マーケティング
Angry birds RIO 
HSN DIner Dash(ゲーム)

8.ソーシャルミュージック
Sportify(ヨーロッパ発の音楽配信サービス。最近Facebookのアプリのローンチパートナーとなったことで有名になった)など
ビジネスモデル:購読?
Coldplayや Adaleが購読音楽へのチャレンジを行っているが、まだ未知数。

その他、「来る」と思われるもの
※がPeteが特に強調していたもの。

・HTML5アプリ※
・コンテンツライセンシングの崩壊
・カーアプリ※
  車の中で使うアプリ
・フレキシブルディスプレイ
  薄くて柔軟なディスプレイ。新聞や雑誌のように扱える。
・Apple ITV
  来年リリースされるiCloudを使ったクラウドTV。
・ロケーションベースニュース
・NFC(Near Field Communication)経由のメディア※
  Google Walletなど

 

Peteの話を聞いて私が感じたこと。

2012年も、さらに新しいデバイスが次々に発売され、

インターネットの中心はPCからモバイルに移行していくだろう。

アプリも発達し、これまではありえなかったことが次々に可能になっていく。

「できること」「楽しむこと」「シェアすること」の領域がどんどん広がっていく。

インフラが整うと、当然コンテンツの質も要求される。

新しいものが次々に生まれるが、つまらないものはすぐに淘汰され、

価値のあるコンテンツだけが残っていく。

デジタルの発達は、デバイスやアプリの開発だけでなく、

その中に入れるコンテンツ提供者が求められる時代ということにもなる。

 

メディア企業だけでなく、どんな業種であろうとも、

インフラが整った今、「コンテンツを出し続けること」はますます求められる。

その際には、

自分のお客さんがが生活の中で、どのデバイスで何を消費し、どんな行動をしたいのか、

何を求めているのか、何を提供すれば心をつかむことが出来るのか。

どうコミュニケーションしていけばいいのか。

「ユーザー目線」がますます求められるのは間違いない。

 

Peteの全スピーチがYouTubeに公開されている。

英語の苦手な方は、上記のメモを参考にしていただければ幸いだ。