「装い」は地域を元気にする〜「ファッショナブルふくしま」を終えて

7月2日(土)に行われた主催イベント「ファッショナブルふくしま」。

「福島をファッションで元気にする」というテーマに、朋友のパーソナルスタイリスト・政近準子氏の全面協力を得て行った地域活性化のイベントです。

小林かおる福島市長や新野洋二本松市長を含む30人の福島人が、福島の特産品や名所をイメージした衣装でランウェイを歩くファッションショー。

かつてないコンセプトでしたが、定員を超す200名近くの方にご参加いただき大盛況となりました。

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(白の麻パンツにベストの桃ファッションで福島の桃をアピールする福島市の小林市長)

ランウェイを歩いてくれた皆さん、ショーを作ってくれた政近氏の門下生である約30人のスタイリストの皆さん、スポンサーや衣装を提供していただいた企業さまや個人の皆さん、ヘアメイクの皆さん、運営スタッフの皆さん。

本当にたくさんの方にお世話になり、関わっていただいたイベントとなりました。

心からありがとうございました。

NHKはじめメディアにも多数取り上げていただくなど反響も予想以上に大きく、1週間たって、いまようやく落ち着きを取り戻したところです。

私はこれまで主に動画を通して福島を発信してきたのですが、今回初めて「ファッション」というテーマに挑戦しました。

実はこのテーマは、3年前に福島にUターンしたときから心の片隅にありました。

というのは、福島に帰ってきてまず最初に、町の人の装いに「色」や「個性」が乏しいなあ、ということを強く感じたからです。

もちろん、表参道や銀座のような華やかさを期待しているわけではなかったけれど、黒やグレー、白の服ばかりで想像していた以上に町が沈んでいる印象を受けたのです。

「HAPPY」を撮ったときも、みなさんダンスも表情もよかったけれど、服装の色彩がなく絵づくりに苦労しました。

地方のファッションが没個性的になってしまうのは、福島だけでなくどこも同じです。

車社会である地方では、駐車料金が高い駅前のファッション施設や百貨店より郊外のチェーン店で買う人が多いため、どうしても買うものが似通って、画一的になりがちなのです。

それに加えて、「目立つと何か言われるので無難に、おとなしくしておこう」という心理もあるでしょう。

でも、町の活性化とファッションが大きく関係するのは間違いありません。

表参道や原宿が賑わうのは、ショップの多さだけでなく、そこに集まる人が華やかで、人が人を呼ぶ効果が起きているのです。

だから、福島の復興、そして活性化にとって「ファッション」はとても大事。

日々そう感じてはいたものの具体的な策は浮かばずにいました。

ファッションは難しいテーマです。

服は誰もが毎日着るにもかかわらず、なぜか「ファッション」となると一部ファッション好きの人にしか興味を持ってもらえません。

地域活性化のイベントでも、「ご当地B級グルメ」のように「食」がテーマのものが圧倒的に多く、「ファッション」はこれまでほとんど取り上げられることはありませんでした。

都会人の目線からも、「地方の食べ物」に興味はあっても、「地方のファッション」に興味を持つ人は少ない、ということもあります。

では、地方は「ファッションとは無縁」のままでよいのでしょうか。

思い思いのファッションに身を包んだ個性的な人々によって町が華やかになることは期待できないのでしょうか。

地方にいるのだからと、若い人でもファッションをあきらめたり、封印するべきなのでしょうか。

もちろん、そんなことはありません。

「地方とファッション」には様々な可能性がある。

今回、主催者としてそう確信しました。

一流のスタイリストである政近準子氏の「福島のためなら」という全面協力があり、彼女の手によって様々な可能性を引き出し、形にしたのが「ファッショナブルふくしま」だったと言えます。

たとえば、今回の9つのテーマの中でも一番話題となった福島の郷土料理「いかにんじん」。

細切りのにんじんとするめいかを醤油などで和えた「いかにんじん」は定番料理で、私も大好きなのですが、何しろ色合いが地味。

福島の名物料理として全国に広げるにはビジュアル的に弱いと常々思っていました。

その「いかにんじん」も、政近氏の手によると、「にんじんのオレンジとイカの茶色のアースカラーを基調に黒を効かせ、流行のフリンジを細切りのイメージをイカに見立てる」ということになります。

中学生の佐藤れもなさんと、お母様の佐藤めぐみさんによって、上品かつファッショナブルな「いかにんじんフリンジファッション」、いかがでしょうか。

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(コラージュ画像はスタイリストの佐藤明未さんからお借りしました)

また、これからシーズンになる福島の特産品である「桃」。

小林市長を中心に「市民みんなが桃をアピール」というテーマで行った桃ファッションは、やはり特産品である「川俣シルク」がふんだんに使われ、「伊達ニット」の製品も入れています。

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(ピンクのコットンパンツ姿の安齋果樹園の安齋忠幸さんは、手にたくさんの桃をかかえて登場)

「特産物をファッションで表現する」というと、どうしても「かぶりもの」のような表現になりがちですが、

それもわかりやすくてよいのですが、一般人はかぶりもので町を歩くことできません。

でも、特産物の色や形の要素であれば、地域の人の普通の装いに取り入れることが可能ですし、地域に誇りを持ちながらファッション表現をすることができます。

「今日はいかにんじんカラーで決めてみました」「今日の靴下は桃のピンクでさりげなく」

など、地域ならではのファッションを楽しむきっかけになるのではないでしょうか。

もちろん、新しい切り口の観光PR、発信方法としても面白いと思っています。

長くなってしまうので、また詳しく書きたいと思います。