テイスティング
ワインやウイスキー、日本酒などの味を鑑定すること。また、一般に飲食物の味聞きをすること。試飲。試食。

デジタル大辞林

きっとほとんどの人にとってあまり関心がないと思われる「テイスティング力」。

別にテイスティング力はなくても美味しく飲めればそれでいい。そういうのはソムリエとかプロに任せればいい。という人が多いのではないだろうか。

でも、そうではないと私は断言する。テイスティングはここ数年の私の重要テーマだ。そこで、ここではテイスティング力を高めることのメリットについて書いてみたい。

ちょっと考えてみてほしい。テイスティングは目と鼻と舌、つまり人間の「センサー」を総動員して行うものだ。そしてワインや日本酒というのは、様々な「情報」が詰まっている。自分のセンサーを総動員してその情報をキャッチし、読み解くのがテイスティングだ。それができると、単なる「美味しい」を超えて、お酒を飲むという体験が別次元のものになるのだ。

テイスティングを少し勉強すると、目の前にあるグラスワインの香りと味わいで、ワインの産地の地理、気候、そしてその土地の歴史や文化にまで思いを広げられる。そして生産者がどんなワインを作りたかったのかまでも読み取ることができるのだ。

たとえば先日、ギリシャのサントリーニ島の白ワインを飲んだ。『ドメーヌ・シガラス』。サントリーニ島の固有品種「アシルティコ」のワインだ。

サントリーニはエーゲ海に浮かぶ白い建物が林立する美しい島。今自分がいる場所とは似ても似つかないけれど、頭の中でそこに思いを馳せる。

美しい島だけれど、気候は厳しい。紀元前17世紀の大噴火でできた島なので、土壌は火山灰。海からの強風で、普通のブドウの樹の立て方ではだめなので、うずまき状にしているのでブドウ畑なのにまるで野菜畑のようになる。

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Santorini's vineyard

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ワインには、そんなサントリーニの気候風土が現れている。まず感じるのはミネラル分(塩味)。かすかなミネラル分を感じるワインは多いけれど、ここまで塩があるのは海の影響が相当強いんだろうと想像する。

柑橘類のアロマと爽やかな酸味があり、「これはシーフードに合う!」とすぐにわかる。カルパッチョ、イワシのパン粉焼きとか、パスタならトマト味よりもボンゴレのようなあっさりした塩味がいい。

ということで、写真はないのだがボンゴレを作って合わたら超絶美味しかった。ワインの塩味を考慮して塩は控えめ。出来上がりにレモンを搾る。ワインの味わいを計算に入れながら仕上げをする。

テイスティング力が上がると自動的にペアリングもうまくなる。だから家飲みがとたんに豊かになるのだ。この日はボンゴレ、チキンの柚子胡椒焼き、サラダ。食材費とワイン代(グラス2杯で計算)を入れて1人1500円ぐらい。家で食べるには少し贅沢だけど、外食よりも圧倒的に安い。だいいち、アシルティコなんていうマニアックなワインはそのへんのレストランで置いていない。

ワインの知識やテイスティング力が上がるとお酒だけでなく家での食事が充実するのは間違いない。

ということで、飲食という日々の活動を楽しくしてくれるテイスティング力。

ではどうやったらテイスティング力は上がるのだろうか。

実は私は、こんな偉そうなことを言っているのだがつい先日までテイスティングが苦手だった。でも今は普通にできる。どうやってスキルアップしたのか。詳しくはまた。