自宅キッチンを改装してスタジオ的な使い方ができるようになり、ここしばらくワインライターとしてペアリングの記事を書かせていただいていて知識がたまってきたこともあり、自宅でつくる「ワインに合うフード」をテーマに発信していこうと思います。ペアリングはライフワークとしてもずっと追求していきたい。私と同じように腸活やダイエットも考慮して、ヘルシーにワインを楽しみたい方向けです。

濃厚な赤ワイン「シラー」

最初のテーマは「シラー」。フランス第二の都市で「美食の都」として知られるリヨンの近く、ローヌ地方が原産のワインです。リヨンは3年ほど前に訪れましたが、駅ナカの書店の一番前に料理本がずらりと並んでいたり、広場にポール・ボキューズの銅像があったりと、街全体が「食」のワンダーランドのようなところでした。そのリヨンを流れるローヌ川を南に下ると、ローヌ渓谷があります。川を挟んで歴史ある銘醸地が連なる地域です。「エルミタージュ」や「コート・ロティ」などが特に有名ですね。

シラーはこの地域の代表的なブドウ品種で、スパイシーでエレガントなフルボディの赤ワインを生み出します。いまや世界中で栽培されていて、その土地の特徴を表現する品種として知られています。つまり、栽培地によって味がかなり違うのです。寒い地域では黒コショウなどスパイスの香りが強く、温かい地域ではブラックベリーなど黒系果実の香りが強まります。

オーストラリアでは名前も微妙に違って「シラーズ 」と呼ばれています。「ズ」をつけただけなので複数形かな?と思いきや、英語にするとSyrah とShirazで、スペルもだいぶ違います。シラーズはオーストラリアの代表品種で、コンビニなどでもよく見かけるので飲んだことがある方も多いと思います。

シラーに合う食材といえば、なんと言っても「肉」。ステーキはじめ肉料理に合うワインの代表格なのです。ビーフに限らずポークやラムなどでもOK。野菜では、豆やキノコ類など旨みのある野菜。何しろ濃厚パワフル系なので、あっさりした料理にはなかなか合いにくいワインです。

今回用意したワインは、コスパの高いことで知られるチリワイン、コノスルのレゼルバ・エスペシャル「シラー」。このワインに、王道であるステーキを合わせていこうと思います。

ちなみにこちらはコノスルラヴァーズの「ブドウ品種に詳しくなろう」シリーズ記事用に作ったレシピです。記事はまもなくアップされると思いますのでお楽しみに。

ウルフギャング・パック流ステーキ

ステーキといってもいろんなタイプがありますが、いまハマっている「Master Class」が「ペッパーステーキの赤ワインソース」を紹介していたので、それを参考に作ることにしました。黒コショウの香りがするシラーにはペッパーステーキはバッチリ合いそう。さらに赤ワインソースには干しブドウも入ります。ソースで使うワインをシラーにすれば、これは合わないわけがありませんね。

料理を教えてくれるのは、超有名シェフのウルフギャング・パック氏本人。アカデミー賞公式シェフで、ビジネス的にも大成功ししており、日本にもレストラン展開していますね。私がサブスクしている「Master Class」は、各界著名人によるオンライン講座。料理講座もたくさんあるのですが、その中のひとつがウルフギャング・パック氏の講座で、16ものレッスンが見放題なのです。「Master Class」は日本語化されておらず全て英語なのですが、幸い料理の英語は食材名や専門用語さえ押さえれば難しくないし、手順を見ていればだいたいわかります。年間19,000円とまあまあ高いのですが、世界の超一流から直接教わる価値にひかれてすでに2年目に入っています。ちなみにワインの講座もあり、そちらは今一番勢いのあるワイン評論家・ジェームス・サックリング氏が担当しています。

ということで、ウルフギャング・パック直伝のペッパーステーキの作り方をご紹介します。ただし、日本で手に入りにくい食材は省いたり、ほかのものに置き換えたり、また「ひとみキッチン」では「カロリー抑えめ、ヘルシーなお酒のおつまみ」を旨としているので、生クリームは入れなかったり油の量を少なめにしたりしています。要はアレンジレシピなのでその点ご容赦を。

ペッパーステーキ 赤ワインソース添え

<材料> 2人前
●ステーキ
・ステーキ肉 150g〜200g 厚さは1.5センチ以上を推奨
・オリーブオイル 適宜
・黒粒コショウ 大さじ2
・白粒コショウ 大さじ1
・ピンクまたはグリーン粒コショウ大さじ1(ない場合は白粒コショウを大さじ2に増やす)
●赤ワインソース
・赤ワイン1カップ
・レーズン1/4カップ
・デミグラスソース1/4カップ
・塩 適宜
●付け合わせ
・クレソン
・オリーブオイル

ソース用の赤ワインはできればシラーを。


<作り方>
1、フライパンに赤ワインと干しぶどうを入れて軽く沸かしておく。

2、粒こしょうを合わせてジプロックに入れ、上から叩いて砕いておく。

3、肉に表裏塩をふる。砕いた胡椒を表裏に貼り付けるようにまぶす。

4、フライパンにオリーブオイルを強火で熱して肉を焼く。表裏3分程度。焦げ目をつけるのがポイント。

5、肉が焼けたら取り分けておき、フライパンの余分な油を捨て、赤ワインと干しぶどうのソースを入れる。(肉の焦げ目が味になるので、フライパンを移し替える形)

6、デミグラスソースを加え、塩で味を整えてソース完成。

7、肉を中の部分が見えるように切り、ソースをかける。

8、付け合わせのクレソンにオリーブオイルをかけて出来上がり。

胡椒のスパイシーさと干しぶどうの甘みのあるソースの味のバランスがとてもいいステーキ。肉の焼き加減がとても大事なのですが、肉の厚みによって調整が必要です。でも、干しぶどう入りのワインソースは、本当にワインに合いますね。

ちょっと焼きすぎ気味でしたがおいしくいただきました。